日本放射線影響学会 / THE JAPANESE RADIATION RESEARCH SOCIETY

【2/16開催】第10回 JASTRO 放射線生物学セミナー –放射線増感の生物学的基礎-

  • 2020年02月12日

第10回 JASTRO 放射線生物学セミナー –放射線増感の生物学的基礎-

ご挨拶
謹啓
時下の候、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素より格別のご高配を賜りまして、厚く御礼申し上
げます。
本会は、放射線治療医を主体とし、治療専門放射線技師、医学物理士、がん看護専門看護師など放射線治療に関
わる医療職、学術研究者を会員とする日本放射線腫瘍学会の生物部会が主催する教育セミナーです。例年冬季に
年1回開催されます。
当セミナーは近年発達著しい高精度放射線治療の基礎を担う最も重要な分野である放射線生物学の基礎的な教育
内容を提供いたします。
近年は放射線量の腫瘍への集中化を新技術によって実現しており、いわば、物理的増感の発達がこの高精度技術
発展の大部分を担っております。線量の物理的集中の裏腹の正常組織への線量低減は、一方の時間因子の応用で
ある寡分割照射の方向性へと大きく舵取りされました。そして、その基礎を担うLQモデルと細胞周期の生物的
理解が不可欠となってきています。更に、併用療法として、例えば、昨年本庶博士のノーベル賞受賞に繋がった
免疫チェックポイント阻害剤、KORTAC、温熱療法、また、粒子線、BNCTは放射線生物学を基礎とした、いわば、
生物学的増感です。その重要性も再認識されてきています。今回これら放射線治療の生物学的課題を踏まえ、「
放射線増感の生物学的基礎」をテーマとして、初学者の方から熟練した医療者、専門領域の研究者までが興味を
持つ演題をプログラムしています。
本会は、放射線科専門医の認定単位にもなっており、全国から多数の参加者が集います。大変熱心な聴講を頂け
る教育セミナーであり、本分野における教育的意義が深い本邦における最大の会となっています。

謹白

第10回放射線生物学セミナー  当番世話人 小泉雅彦 
(大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻放射線腫瘍学)


第10回 JASTRO 放射線生物学セミナー –放射線増感の生物学的基礎-

日時:令和 2年2月16日 (日) 10時 – 16時頃まで

場所:大阪大学 銀杏会館 阪急電鉄・三和銀行ホール
〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2-2 TEL:06-6879-3006
交通: 大阪モノレール・彩都線・「阪大病院前駅」下車 徒歩10分
   近鉄バス「阪大本部前バス停」下車 徒歩3分
   阪急電鉄 千里線「北千里駅」下車 徒歩20分

主    催:日本放射線腫瘍学会教育委員会、日本放射線腫瘍学会生物部会

世 話 人:小泉 雅彦(大阪大学)
実行委員長:皆巳 和賢(大阪大学)

プログラム
令和 2年2月16日 (日)
09:55 – 10:00:開会挨拶 内田伸恵 先生(鳥取大)
10:00 – 10:30:瀬尾 雄二 先生 (大阪大)
      「LQモデルとα/β」(発表25分 質疑応答5分)
10:30 – 11:00:玉利 勇樹 先生 (京都府立医科大)
      「BNCTの基礎」(発表25分 質疑応答5分)
11:05 – 12:05:原田 浩 先生 (京都大)
「低酸素と放射線の関わり」(発表50分 質疑応答10分)
12:20 – 13:10:ランチョンセミナー (共催:山本ビニター)
      ・山本ビニター製品紹介(5分)
      ・中村 仁信 先生(医療法人友紘会彩都友紘会病院)
       「癌治療におけるハイパーサーミアの有用性」(発表:30分)
      ・高橋 豊 先生 (大阪大)
       「ハイパーサーミアと免疫の関係」(発表:15分)
13:15 – 14:15:本行 忠志 先生 (大阪大)
「低線量放射線の生物影響」(発表50分 質疑応答10分)
14:15 – 15:15:新保 大樹 先生 (大阪医科大)
      「KORTUC療法の基礎と臨床」(発表50分 質疑応答10分)

コーヒーブレイク(15分)

15:25 – 16:25:中村 聡明 先生 (関西医科大)
「薬物併用放射線治療の変遷と展望〜化学療法併用から免疫療法併用まで〜」
(発表50分 質疑応答10分)
16:25 – 16:30:閉会挨拶 三浦雅彦 先生(東京医科歯科大)