日本放射線影響学会 / THE JAPANESE RADIATION RESEARCH SOCIETY

【12/10開催】NPO法人放射線安全フォーラム主催第50回放射線防護研究会『幹細胞生物学と放射線防護』

  • 2016年11月23日

 主催:NPO法人放射線安全フォーラム

  第50回放射線防護研究会
 「幹細胞生物学と放射線防護」

開催趣旨
 これまで、放射線の生体に与える影響は、細胞周期やDNAの損傷と修復などのレベ
ルで理解されてきました。なかでも細胞レベルで起こる突然変異は、放射線の影響の
なかで照射された体細胞に生じるがんと、照射次世代で発現する遺伝的影響の原因で
あるため、細胞で生じた影響が個体での影響を説明すると考えてきました。また私た
ち放射線防護に関わる人々の多くは、細胞分裂の盛んな組織(例えば、赤色骨髄の造
血組織や皮膚の基底細胞層)が、放射線が作用する主なターゲットであることを、
100年前に発見されたベルゴーニー・トリボンドーの法則で説明をしています。IPS細
胞の創出を一つのエポックとして、近年急速に進歩を遂げている細胞生物学は、放射
線が作用するターゲットを、幹細胞とその生育環境というさらに詳細なレベルでの理
解に導きつつあります。ICRPは、そうした最新の科学的知見と、その知見が放射線防
護にもたらすものをreviewし、“Stem Cell Biology with Respect to
Carcinogenesis Aspects of Radiological Protection,”ICRP Publication 131
(2015) として刊行しました。この報告書では、主に発がんの機構について、細胞レ
ベルでの突然変異誘発の役割だけではなく、変異細胞の組織内での存続が、重要であ
ることについて議論をしています。
 さまざまな分野の専門家で構成される放射線防護の関係者は、必ずしも細胞生物学
に専門的な知識を持つとは限りませんので、ひょっとすると放射線防護のパラダイム
を変えるかもしれないこのreviewを理解することが容易ではありません。そこで、今
回の放射線防護研究会では、Publication 131の主な著者である丹羽太貫先生に、そ
こで述べられていることの意味を基礎からお話戴こうと企画致しました。

         記

1.日時、場所
 日 時:2016年12月10日(土)13:30~17:00
 場 所:株式会社千代田テクノル 本社ビル2階会議室
        東京都文京区湯島1-7-12 千代田お茶の水ビル
2.プログラム
  司 会:  多田 順一郎 NPO放射線安全フォーラム理事
  講 演:『幹細胞生物学と放射線防護』
       丹羽 太貫 公益財団法人放射線影響研究所・理事長
 <第一部>ヒトにおける放射線影響の基本的理解(主に被爆者疫学と線量効果関係
等のリスク科学)
 <第二部>放射線発がんの機構(細胞レベルの考え方と幹細胞から見える組織レベ
ルの細胞動態の役割)
 <第三部>放射線防護(基本的考え方と放射線リスクについての線量率効果・年齢
依存性における幹細胞の役割)

   コメント:和田 洋一郎 東京大学アイソトープ研究総合センター教授
  総合討論
    ※ 本研究会会場内での、写真撮影並びに録音等については一切禁止いたし
ます。
      なお、行った場合は、退場して頂きます。

3.参 加 費:(放射線安全フォーラム会員は無料)
   一般:3,000円、 学生: 500円(受付時に学生証をご提示ください)
4.参加申込み:ホームページよりお申込み下さい。 http://www.rsf.or.jp
<http://www.rsf.or.jp/>
  事前登録制です。会場の大きさに限りがあるために、参加申込みされていない場
合、会場に入室できない可能性もございます。
  参加される方は必ず受付フォームより参加申込みをお願いいたします。
  なお、受付期間終了後の参加お問い合わせは、事務局までお願いします。
5.申込期日:平成28年12月2日(金)17:00
6.問 合 せ: mail@rsf.or.jp TEL:03-3818-0456(石井、柴田)FAX:
03-5840-6038
  [懇親会]  プログラム終了後、17時過ぎから2時間程度を予定しておりま
す。
       併せてご参加いただければ幸いです。懇親会参加費は別途3,000
円です。
                                      
                以上